「おめでとう、ありがとう!涙のナゴアスバチザード」11/28(日) 青帯タリ

東京・新宿区、渋谷区で教室活動するカポエイラ・テンポ(カポエラ)のみんなが書くブログ。 練習やイベント情報、ブラジル日記やメディア裏話も!
2010/12/07(火)
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先週の日曜日にコントラメストゥレ・ジャパォンが率いる浜松のナゴアスのバチザードに行ってきました!毎年お邪魔しているグループですが、今年のバチザードは涙溢れる特別なものでした。

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バチザードとは初めてカポエィラの帯をもらうイベントで、昇段する場合はトロッカ・ヂ・コルダスといいます。
カポエィラの世界に初めて足を踏み入れた時にもらう帯、その段階から更なる段階へ向かうために無我夢中で鍛錬した結果の帯、そしてグループを更に力強く支えていくために受け取る指導者の入り口となる責任の重い帯。

帯の段階によって、その帯が表すものや責任は異なりますが、どの帯であっても受け取る人にとっては大事な価値があると思います。バチザードとはそんな一年に一度の特別なイベントな訳ですが、今回のナゴアスのバチザードが忘れられないものになったのはジャパォン先生、奥さんのカカウと愛娘のイザベラちゃん(でしたよね・・・?間違えていたらごめんなさい!!)が今回のバチザードを最後に日本を離れ、ブラジルに帰ってしまうからです。(バチザードの二日後に日本を発ったそうです。)

全ての生徒がどんな帯を取るときにも、いつも見守ってきてくれたジャパォン先生。一緒に練習をして、生徒全員と一緒に時間や思いまでも共有してきた先生がブラジルに帰ってしまう。生徒や他の先生達のジャパォン先生やカカウに対する尊敬や信頼、愛情の深さがバチザードの随所から溢れでている気がしました。

バチザードに行って、一番にどんな感想を伝えたいか?それはナゴアスのみんなに感動を分けてもらってありがとうということかもしれません。ナゴアスのみんなの絆の強さ、先生や仲間を思う気持ち、それを外から見るというよりかは、中に一歩入って共有させてもらえるみんなの懐の深さ。全てに感動しました。

心が動かされた瞬間、伝えたいことは沢山あります。でも沢山あり過ぎて何から伝えようか迷ってしまいます・・・。困った。

ナゴアスというグループは浜松、静岡を中心にして活動しているグループです。その拠点の浜松には在日ブラジル人が多く生活し、街のあちこちでブラジル人とすれ違います。そんな土地で始まったナゴアスというグループですが、現在はブラジル人、日本人の先生も生まれ、生徒もブラジル人、日本人関係なく仲がいいのが印象的です。

浜松と言えば、人口に占めるブラジル人率が市町村別で全国トップで(現在の統計でもし変わっていたらすみません。数年前まではトップでした)、大きなブラジル人コミュニティが存在します。人間とは不思議なもので、自分達とは異なるコミュニティを訝しがったり、偏見の目で見たりすることがあります。浜松はそんな一種独特の空気が漂っている場所であることも確かです。ただ、もちろん日本とブラジルが上手く共存していることもあります。

そのいい例がナゴアスです。今回で12回目のバチザードを向かえ、そして気がつけばブラジル人、日本人の指導者が生まれ、生徒もブラジル人、日本人、国籍関係なく、ナゴアスという家族の中で手を取り合っている姿がありました。

ジョーゴで感動したのは、ホーダ・アベルタの途中で仕切りなおしで始まったジャパォン先生とコキーニョ先生のアンゴーラのジョーゴでした。イベントの最後にコキーニョ先生が挨拶でこう言っていました。「ジャパォン先生が自分にジンガを教え、彼がいなかったら今の自分はいない。そして彼は自分にとっては先生以上の大切な存在。兄弟の様な存在なんだ。」と言っていました。

二人のジョーゴはまさにその言葉を体言するようなものでした。全ての動きがすべて綺麗に噛み合い、まるで一心同体のジョーゴ。ジョーゴの一瞬一瞬にはこれまでお互いが歩んできたものが詰まっていて、それを今二人は確認するように楽しんでいるのかと思うと胸が熱くなりました。アンゴーラのジョーゴの駆け引きの部分はまるで子犬の兄弟が楽しんでじゃれ合っている様にも見えました。

そして挨拶で感動したのは、日本人のフェイジャォン先生のもの。このイベントでちょくちょくポルトガル語から日本語へ通訳をしていたのですが、イベントの途中でフェイジャォン先生からジャパォン先生への最後の挨拶で日本語からポルトガル語への通訳を頼まれていました。そのため挨拶が始まったら横でスタンバイしていたのですが・・・私は通訳は出来ませんでした。と言うよりかはするべきではないと思いました。フェイジャォン先生の言葉はフェイジャオン先生でしか伝えられないと思いました。

挨拶の始まりの言葉が出た直後、うつむくフェイジャオン先生。これまでの思いと共に涙が溢れ出すのを必死に堪え、腹の底から一言、一言振り絞るように、ジャパォン先生への感謝を表そうとする姿。もう側で立っていて胸が締め付けられる思いで苦しかったです。周りを見渡すと、ナゴアスのみんなは目を真っ赤にして泣いていて、そんなみんなの思いを目の当たりにして、気がついたら私も泣いていました。

私は直接教えてもらっているナゴアスの生徒ではないので、ジャパォン先生がいなくなることで涙が出たというよりかは、みんなの絆の深さや今後ジャパォン先生やカカウがいなくなってぽっかり空いた穴をどう残された人達は埋めていくのだろうと思っていると自然と涙が出ていました。テンポの緑帯のなおさんはもともとカポエィラをナゴアスで初めているので、なおさんも目を真っ赤に腫らしていました。テンポだけでなく、他の団体の人も涙を流す人が結構いました。

言葉とは気持ちを伝えるための一つの手段にしか過ぎません。涙、表情、しぐさ、またその人の声色も気持ちを伝える手段。それらが、言葉よりも優っている場合は、言葉なんていりません。言葉が無くても十二分に気持ちは伝わります。逆に言葉をつけると野暮なものになってしまいます。

あー。今こうしてブログを書いていると思い出して泣きそうになってきました。歳ですね・・・。

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挨拶を始めたフェイジャォン先生。

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グッと来た瞬間。

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この子はずっと泣いていました。

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ジャパォン先生にみんなで花を!

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アブラッソ!!!

今回のバチザードではカポエィラは体を動かすことだけでなくて、人種を超えて、国境を越えて心を通わすことが出来る素晴らしいブラジルの文化なんだと感じずにはいられませんでした。


これまでの部分で今回特別だった要因を書いたわけですが、イベント自体も本当に素晴らしいものでした。特別ゲストとして台湾で教えているCaqpoeira Brasilのバイーア出身のプロフェッソーラが来ていました。すごく綺麗なカポエィラで繊細なんですけど、倒すときは倒すという素敵すぎる女性カポエィリスタでした。一回ジョーゴ出来てラッキーでした。

バチザード前の出し物では、プシャーダ・ジ・ヘージ、マリスカーダ、ダンサ・アフロ、マクレレとかなり内容が濃いものでした。個人的にいつもこの出し物が楽しみだったのですが、今回は今までの中で一番意気込みがすごかったと思います。

まずはプシャーダ・ジ・ヘージ。子ども達が可愛すぎます。愛嬌たっぷり。

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マリスカーダではカカウとメイーニャの寸劇。カカウがポルトガル語で話してメイーニャが日本語で話す。お互い会話しているように、二つの言語でプシャーダ・ジ・ヘージの説明。

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そしてサンバ。バイアーナの衣装を来た女の子たちがかわいい事、かわいい事。カカウのサンバには魔法がかかっているのかと思う程引きこまれてしまいます。上品、天真爛漫、そして魅惑的なサンバ。女子力半端ないです。カカウが踊るとそこがパッと光る感じ。見習いたいところです!!

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そしてダンサ・アフロ。これもすごいです。ジャパォン先生とコキーニョ先生がアタバキ担当。始まると電気が消えて、先生二人が動物の鳴きマネ。これがうますぎる。猿や獣の鳴きまねって、恥ずかしがってすると、かなりダサいものになると思うんですが、聞き入ってしまいました。この二人がイケメンだからって訳じゃないですよ!巧すぎてです。そんな中、野性的な衣装を来た女の子たちのダンサ・アフロ披露。やっぱりカワイイですね~。

で、ビックリなのがなんとメンバーの一人が火を噴き出すではないですか?!どうやら灯油を口に含んで、それを上に向かって吹き、火柱をあげていたみたいです。その前で先生達のバク宙やらフォーリャなどのアクロバット応酬。かなりの見応えでした。火を噴いていた女の人はプロだったんですかね・・・?

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そしてその後はマクレレ。衣装もカワイクていい感じです。みんな本当にこの日のために準備をしてきたんだなぁというのがよく分かりました。

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毎年お邪魔していると、知っている人がどんどん昇段する姿が見れるので本当にうれしいです。特にいつも刺激を受けるのが、ナゴアスの女の子達は本当に上手で毎年昇段する度に、そのレベルを上げていっています。カカウ、メイーニャ、ビタミーナ、ムカーマ、本当にみんな上手です。そしてこの全員が昇段しているのが見れてよかったです。憧れです!頑張って見習わないとなぁ。

バチザード後のホーダ・アベルタもしっかりとオーガナイズされていて、危険なジョーゴも無く、途中ホーダを止めて、「まだ出ていないは今からジョーゴするよ。全員出て楽しんでいってね。」とのジャパォン先生の心遣い。私もたくさんジョーゴ出来ました。

個人的に嬉しかったのが、観客の一人のリリアンと言うブラジル人女性に話しかけられたことでした。彼女は豊橋のグループ、メモリアで練習している生徒の奥さんで、去年のナゴアスのバチザードで私が歌った時の私の声を覚えていてくれて、その声が好きと言ってくれたことです。私は声だけはデカイのですが、歌い方は微妙な事が多いので、そう言ってもらって嬉しかったです。

その後のホーダ・アベルタで少し歌わせてもらったのですが、歌い始めた直後によそのグループのブラジル人の先生が親指を立てて「イイネ!」サインを出してくれたのも嬉しかったです。きっと色々なものに圧倒されていいアドレナリンが出ていたのかもしれません。

ふぅ。かなり長い日記になってしまいました。浜松に行ってよかった。ナゴアスのみなさんおめでとうございました!!!そして感動をありがとうございました!!!


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~ おまけ ~

遠征と言えば、いつも10人乗りとかのレンタカーを借りていくのですが、それが楽しいのなんのって!!最近はやりのサービスエリア攻めに始まり、浜松だとブラジルスーパーに寄ったり。帰りの道中はお酒も飲んでないのに、カラオケボックスのように、みんな流れてくる歌に合わせて大合唱。

いやぁ、歌丸師匠のアイポッドは素敵でした。みんなで楽しむのナイスな選曲ありがとう。次回の遠征は歌詞カードを用意していかなくちゃ(笑)分からないところを「にゃーにゃーにゃー」と歌うと消化不良すぎるぅ!!

オシマイ!
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この記事へのコメント
ナゴアスの皆さんがどんな話をしていたか細かいところまで知ることができてためになりました。ありがたい!遠征参加できてよかった~。
2010/12/08(水) 22:10 | URL | イガラシ #-[ 編集]
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